「そもそもモンテッソーリ教具ってどんなものなの?」
「モンテッソーリ教具の特徴や使う目的が知りたい!」
「具体的にどんな効果があるか気になる…」
知育に良いイメージはあるけど、わからないことも多いよね…
私も初めてモンテッソーリ教具というものを聞いた時、「普通のおもちゃとの違いはなんだろう…」など、疑問点が多くありました。
それからモンテッソーリ教具について徹底的に調べてみたところ、知育に良いと言われる納得の理由がありました!
- モンテッソーリ教具の特徴
- モンテッソーリ教具の具体例
- モンテッソーリ教具の目的や効果
本記事では、普通のおもちゃとの違いやモンテッソーリ教具の特徴や目的、効果などを教具の具体例と一緒にわかりやすく解説していきますので、是非参考にしてみてください!
それでは解説いってみよう~!
30代の1児の父。子どもの発達に不安を感じ、知育玩具に興味を持つ。
様々な種類の知育玩具やモンテッソーリ教具を実際に体験した経験をもとに、リアルなレビューや情報をわかりやすくお届けしていきます。
「教具」とはモンテッソーリ教育の教材(おもちゃ)のこと
そもそもモンテッソーリ教具ってどういうものなの?
モンテッソーリ教具はイタリアの医師・教育者であるマリア・モンテッソーリによって考案されたモンテッソーリ教育で使用される教材(おもちゃ)のことだよ。
「子どもには、自分を育てる力が備わっている」というモンテッソーリ教育の考え方を基本として、教具を使うことで子どもたちが自発的に学び、自己を発見するための手段として設計されています。
そのため、子ども自ら興味や好奇心を持ち、楽しんで遊んでくれるようなデザインに設計されています。
ちなみにモンテッソーリ教育では、子どもが自発的に教具で遊んで学ぶことを「おしごと」って言ったりするよ。
モンテッソーリ教具で遊ぶことで子どもは自らのペースで考えながら学び、五感や集中力の向上、また心の自己成長をしていきます。
モンテッソーリ教具の5つの特徴と条件
具体的に普通のおもちゃとの違いはどういうところなの?
おもちゃの中でも下記の条件を満たすものを教具と呼んでいるよ。
- 子どもに適したサイズであること
- 見た目が美しく、子どもの興味を引くデザインであること
- シンプルで目的がよくわかること
- 次の成長に繋がっていること
- 子ども自身が間違いに気付き、修正できるようになっていること
詳しく解説します。
1.子どもに適したサイズであること
教具(おもちゃ)は子ども自身が使いやすいように手や体の大きさに適したサイズのものを選ぶことが大切です。
適切なサイズの教具を与えてあげることで子ども達の興味や自立心、自信が育ち、自ら学習を進める意欲を促進することができます。
2.見た目が美しく、子どもの興味を引くデザインであること
子ども達が興味を持って遊んでもらうために、美しいデザインや色彩豊かで魅力的な見た目を持っている必要があります。
色や形、質感などの要素が子ども達の好奇心を引き、学習の興味や集中力を高めます。
3.シンプルで目的がよくわかること
教具は遊び方が一つに絞られていて、目的がわかりやすい仕様になっています。
シンプルで目的がわかりやすいので、子ども達はおもちゃの使い方を理解しやすく、自ら学習の方向性を見い出すことができます。
目的がわかりやすいおもちゃは子ども達が自発的に学習に取り組む意欲を高めることにも繋がります。
4.次の成長に繋がっていること
子ども達の成長段階や発達レベルに合わせておもちゃを選んであげることで、次の成長段階への準備をサポートすることができます。
教具はシンプルな設計ですが、少し考えなければできないような難しいポイントが1箇所だけあり、繰り返し試していくことで理解度を深めていったり、成功体験を積んでいきます。
各教材毎に新しいスキルや感覚を習得して、徐々に成長段階を上げていきます。
5.子ども自身が間違いに気付き、修正できるようになっていること
教具は遊び方がシンプルでわかりやすい仕様になっているので、使い方が間違っていると子どもが自ら気付ける仕様になっています。
例えば、型落としのおもちゃで三角形の型に正方形のものは落とせなかったけど、同じ三角形のものでやってみたら落とすことができた!といったように、間違っている時にどうすれば正しく遊べるのかを考えて修正する機会を与えてあげることで、自己修正能力や問題解決能力を高めることができます。
シンプルだけどしっかり考えて設計されているんだね!
モンテッソーリ教具を使う目的は「子どもの発達を促進すること」
モンテッソーリ教具は、敏感期に応じたおもちゃを使うことで、子どもの五感を刺激し、考える力を育み、自己の成長や発達を促していく目的があります。
子どもの敏感期は限られた時期に一度しか訪れない貴重な成長期間のため、子どもの敏感期を見逃さずに適切なサポートをしてあげることが重要です。
敏感期についてはこの後に詳しく解説するよ!
「敏感期」は際立った感受性を持つ貴重な時期
さっき出てきた敏感期って…?
「敏感期」とは、子どもが成長する過程で、ある特定のことに対して強く興味を持ち、感受性が極めて高くなっている時期のことだよ。
\押さえておきたい敏感期のポイント/
- 敏感期は0歳〜6歳まで
- 各敏感期は一度しか訪れない
- 集中して同じことを繰り返す
- ある特定の機能を伸ばすため、特別に際立った感受性を持つ
前項でもお伝えした通り、子どもの敏感期は限られた時期に一度しか訪れない貴重な成長期間です。
発達のボーナスタイムみたいだね!!
大人から見るとイタズラに思える行動でも、子どもは一生懸命に成長しようと夢中になっているんだよね。
感受性が極めて高いこの時期に、子どもが自主的に夢中でやる様々な行動により、思考力・集中力・五感など、特定の機能をどんどんと吸収して急速に自己成長していきます。
この貴重な敏感期に集中して沢山学んでもらうためにも、子どもの様子をよく観察した上で、興味のある教具を選んであげることがとても大切ということです。
9種類の敏感期とおすすめのおもちゃ例
モンテッソーリ教育における主な敏感期は下記の通り9種類あります。
- 言語の敏感期
- 運動の敏感期
- 秩序の敏感期
- 小さいものの敏感期
- 感覚の敏感期
- 書くことの敏感期
- 読むことの敏感期
- 数の敏感期
- 文化・礼儀の敏感期
1.言語の敏感期とおもちゃ例
言語に対する感受性や理解が最も高まり、言語を獲得するのに最適な時期です。
言語の敏感期には、話す人形、音の出る絵本、音声付きのブロックなど、音声が出て言葉を話すおもちゃがおすすめです。
2.運動の敏感期とおもちゃ例
運動能力や身体的な発達が最も速く進む時期です。
言語の敏感期には、手押し車、太鼓、ハンマーペグなど、子ども自身が身体を動かして遊ぶおもちゃがおすすめです。
3.秩序の敏感期とおもちゃ例
秩序とは「物事の正しい順序・筋道」のことで、ルーティンやルールに関する理解や概念が発達する時期です。
秩序の敏感期には、積み重ねカップ、円柱さしなど、順番や大きさ、ルールが決まっていて子ども自身が失敗に気付けるおもちゃがおすすめです。
4.小さいものの敏感期とおもちゃ例
視力の発達に伴い小さいものに焦点を合わせられるようになることで小さいものに気付き、喜びを感じる時期です。
小さなものに興味を持つので、細かい物事や詳細を観察力が発達します。
小さいものの敏感期には、ミニチュアの動物や車、小さなオブジェクトなど、誤飲の危険性がない小さめなおもちゃがおすすめです。
プルバック式の柔らかい素材で作られているミニカーです。
誤飲の危険性もないため1歳からでも安心して遊べます。
5.感覚の敏感期とおもちゃ例
五感などの感覚機能が発達する時期です。
五感とは「視覚」「聴覚」「嗅覚」「味覚」「触覚」の5つの感覚のことで、見たり聞いたり触ったり、周囲の環境から得る情報を通じてそれぞれの感覚が発達していきます。
感覚の敏感期は特におすすめのおもちゃの種類が多いため、各感覚ごとにおもちゃ例をご紹介します。
視覚の発達には追視の練習ができるメリーやモビールがおすすめです。
「聴覚」には色々な効果音やメロディーが楽しめるおもちゃがおすすめです。
くるくる回すと音が出る仕掛けになっているので、動作も楽しみながら聴覚も発達できるおもちゃになっています。
ベビーパウダーの香り付きのおもちゃです。
触り心地も柔らかく、中に鈴も入っているので優しい音色が楽しめます。
こちらの商品はミニサイズなので赤ちゃんのサイズにもピッタリです!
子どもは口に物を入れた時に味覚だけでなく、柔らかさや質感など色々なことを感じ取ります。
そのため、歯固めラトルのような口に入れても安全な素材のおもちゃがおすすめです。
「触覚」は木やプラスチックなどのおもちゃがおすすめです。
こちらの積み木は木の質感以外に、コロコロと優しい音がなったり、見た目も可愛いパステルカラーのデザインなので子どもの興味を惹きつけることができます。
6.書くことの敏感期とおもちゃ例
文字の理解や字を書くことに関する能力が発達する時期です。
この時期には、トレースボード、スケッチブック、指で書く練習用ボードなど、文字を見たり書く練習ができるおもちゃがおすすめです。
なぞり書きができるように文字の形に彫ってあり、繰り返し書く練習ができます。
7.読むことの敏感期とおもちゃ例
文字の理解や字を読むことに関する能力が発達するこの時期には年齢に合った絵本がおすすめです。
こちらは読む敏感期が始まる4歳頃からおすすめの絵本の例です。
文章を読むだけでなく、視覚でも楽しむことができます。
8.数の敏感期とおもちゃ例
数の理解や算数能力が発達する時期です。
この時期には数字パズルやピンクタワーなど、数字や算数に関するおもちゃがおすすめです。
1cmごとにサイズが違う10個の木製の立方体となっていて、遊ぶことで自然に算数の十進法の理解ができるおもちゃになっています。
9.文化・礼儀の敏感期とおもちゃ例
文化や礼儀に関する理解や価値観が発達する時期です。
教具では世界地図のような文化を学べるおもちゃがおすすめです。
私たちが生活している場所がどういうところなのか、また世界はどこにあってどういうところなのか、というそれぞれの地域の「文化」についてまで教具を通して学ぶことができます。
別記事では、上記でご紹介したおもちゃもいくつか実際に遊んだレビュー記事もありますのであわせてご覧ください。
モンテッソーリ教具の効果的な使い方
教具を効果的に使うにはどうしたらいいの?
ズバリ、敏感期や興味に合ったおもちゃを選ぶことだよ!
前項でご紹介したように、敏感期ごとに子どもが興味を持ったおもちゃで遊ばせてあげることで、自主的に取り組み、どんどんと吸収して効果的に学んでいくことができます。
確かに興味のないもので遊んだり学んだりしようと思わないもんね…
「好きこそ物の上手なれ」ってことわざがあるけど、興味があることを吸収しやすいのはそういうことだね。
\教具で遊ぶ際の注意点/
- 教具によっては子ども一人だと遊び方がわからない時があるので、その場合は大人が正しい遊び方を実際に見せて、正しく遊べるイメージができるようにしてあげましょう。
モンテッソーリ教具のメリット・デメリット
モンテッソーリ教具が知育に良いのはわかったけど、デメリットはあるの?
教具についてのメリット・デメリットをまとめて解説するね!
メリット | デメリット |
---|---|
自己学習の促進 知的発達の促進 五感や集中力の向上 | 価格が高い 適切なサポートが必要 |
モンテッソーリ教具のメリット
自己学習の促進
モンテッソーリ教具は子どもが自ら考えながら実践することで、自分で課題を発見して問題を解決し、理解を深めていくための自己学習能力を促進します。
自己学習能力が向上することで、課題発見能力や問題解決能力の習得もできます。
成功体験を積むことで自己肯定感や自主性が育って、自立した心を成長させることができるよ!
知的発達の促進
モンテッソーリ教育は元々、知的障害者のために開発された教育法であり、その教材である教具は知的発達を促進するために考えられています。
教具は段階的に難易度が上がるように設計されているので、子供が自分のペースで学び、成長することができるようになります。
五感や集中力の向上
教具は触覚、視覚、聴覚などの感覚を使って操作することが求められ、子どもは集中して作業に取り組むことができる仕様になっています。
また、美的な要素が取り入れられているので、子供たちの興味を引き、教具に集中して取り組むことができます。
五感が刺激されることによって、脳で情報処理を行う神経細胞同士が繋がる接続点である「シナプス」が増えていき、情報処理能力が向上し、言葉を覚えたり、複雑な動きができるようになるなど、人間らしく成長していきます。
モンテッソーリ教具のデメリット
価格が高い
モンテッソーリ教具のこだわりとして下記のポイントがあります。
- 本物へのこだわり
- 子どもの発達に良い設計
- 美しく、魅力的なデザイン
上記を満たすように材質や設計、デザインなどを考えて作られているため、本物の教具は通常のおもちゃと比較して高価となっております。
教具もできれば本物で遊ばせてあげたいけど、一つだけでも結構高いんだよね…
子どもの興味に合わせて全ての教具を揃えようとするとコストがかなり高くなるので、その場合はモンテッソーリ教具を取り扱うおもちゃのレンタルサービスを利用するのがおすすめです。
以下はおもちゃのサブスクサービスのレビュー記事になります。
適切なサポートが必要
モンテッソーリ教具は子どもの興味や発達状況に合わせたものを選んで与えることで効果的になるため、随時子どもの興味や発達状況の観察をしておく必要があります。
また、子どもが特定の教具や課題に苦戦している場合は、大人が一度正しい使い方を見せてあげるなどのサポートが必要です。
子どもの興味や発達状況をよく確認したり、正しい教具の使い方を教えてあげるなどのサポートをしてあげることで教具の効果を最大限に引き出すことができます。
まとめ
本記事ではモンテッソーリ教具について解説してきたよ。
以下のことを押さえてモンテッソーリ教具を使うと良いんだよね!
\本記事の解説内容まとめ/
- モンテッソーリ教具の概要
- 教具の5つの条件と特徴
- モンテッソーリ教具を使う目的
- 教具の効果的な使い方
- 子どもの敏感期の特徴
- おすすめのおもちゃ例
- メリットとデメリット
改めてモンテッソーリ教具について、本記事のポイントを以下にまとめます。
- モンテッソーリ教具の5つの条件と特徴
-
- 子どもに適したサイズであること
- 見た目が美しく、子どもの興味を引くデザインであること
- シンプルで目的がよくわかること
- 次の成長に繋がっていること
- 子ども自身が間違いに気付き、修正できるようになっていること
- モンテッソーリ教具を使う目的
-
子どもの五感を刺激し、自己成長や発達を促進すること
- 教具の効果的な使い方
-
子どもの敏感期や興味に合わせて教具を選んであげること
※遊び方がわからない時は、大人が遊び方のお手本を見せてあげること
- 子どもの敏感期の特徴
-
- 敏感期は0歳〜6歳まで
- 各敏感期は一度しか訪れない
- 集中して同じことを繰り返す
- ある特定の機能を伸ばすため、特別に際立った感受性を持つ
- メリットとデメリット
-
【メリット】
・自己学習が促進できる
・知的発達が促進できる
・五感や集中力が向上する【デメリット】
・価格が高い
・適切なサポートが必要
正しく選んで使うことでモンテッソーリ教具の効果を最大限に引き出し、効果的に学習ができます。
一度しかない貴重な敏感期に、効果的に吸収できると良いよね!
そういうこと!
効果的にモンテッソーリ教具を使っていくためにも、「今この子はこういうことに興味があって、この敏感期なのかな?」といったように、子どもの興味や発達状況をよく観察しておきましょう。
その都度、適切なモンテッソーリ教具を選んで遊ばせてあげることで効果的に知育ができますよ!
最後まで読んでくれてありがとう!
今回は以上です。
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